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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2013年11月20日配信)

第111回 『ニキビ啓発のCMを見て考えたこと ~皮膚科受診は最良の選択肢! 「ニキビはできはじめに皮膚科で治療したものが勝つ」~』

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

 こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

 10月16日の水曜日は、慌ただしい1日でした。

 この日は、台風26号から変わった温帯低気圧の影響により、帯広・十勝では、1892年の観測開始以来4番目の早さで初雪が降りました。  何かおきそうな予感はしていました。

 午後1時に診療終了後、お昼もそこそこに、会計事務所の担当者と面談。不要品の処分を業者さんに頼んだ後、念願だった書棚や備品の移動を『便利屋さん』に手伝ってもらいました。

 作業が終了に近づいた時、用品庫の一番奥から、一つの段ボール箱が現れました。

『これは? そうそう。昔、よく聴いたLPレコードが入っていたはず。50枚位はあったかな?』

 何気なく開けて見ると、UFOのイラストのインパクトのあるジャケットのLPが一番上に!
 それは アメリカの70〜80年代のロックバンドBostonのアルバム『Don’tLookBack』でした。(http://www.youtube.com/watch?v=vi1jm6XiNVcでご覧いただけます。削除されていたらすみません。)

 第105回のコラムでお伝えした、4月16日の思いがけない出来事は永年頑張ってくれたスタッフの退職願いでした。家庭の事情等もあって受理しました。
 この日は、そのスタッフの代替の人員のメドがつき、最終的な事務上の手続きを会計事務所の担当者に依頼した日だったのです。

 Bostonのアルバム『Don’tLookBack』をiPodで久しぶりに聞いた日(日本時間 4月16日 午前1時頃)
    ↓
『 Bostonマラソン テロ事件 』(ボストン現地時間 4月15日 午後2時45分頃)(日本時間 4月16日 午前3時45分頃)
    ↓
スタッフの退職願い (4月17日 午後2時頃)
    ↓
スタッフの退職手続き依頼 完了 (10月16日 午後3時頃)
    ↓
BostonのLPアルバム『Don’tLookBack』を16年9ヶ月振りに発見(10月16日 午後6時頃)

 ちょうど半年の間の出来事でした。この『タイミング』の良さには驚きました。『Boston』 『Don’tLookBack』 そして 『タイミング』  2013年の出来事を忘れることはないでしょう。

 そうそう、何事にも『タイミング』が大切です。『タイミング』が合えば、もたらされる結果は大きな果実となります。『タイミング』がずれると、期待はずれな結果に終わります。

 ニキビ治療には『タイミング』があります。早めの治療開始が、ニキビ改善をもたらします。

 『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。このメルマガが、月に1度必ず届く、『ニキビ改善の情報を最適なタイミングで提供するメッセンジャー』になれば幸いです。

 ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。
 このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、自分自身が一歩でも前に進むつもりで、毎月お届けさせていただいています。

 とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。

 そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)

今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

 これは私が皮膚科診療を23年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

 ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。

 第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

 前回は、『ニキビといじめ』について、手前味噌になりますが『皮膚科受診でニキビが改善し、少しでもいじめ解消につながれば最高!!』と私が考えていることをお話しました。
 また、その中で『皮膚科受診は、少なくとも「ニキビ改善のきっかけ」になります。総合的にみれば『ニキビ治療の最良の選択肢』です。早めの皮膚科受診がオススメです』と最後にまとめさせていただきました。

 今回は、『ニキビ』と『ストレス』についてとりあげる予定でした。ところが、普段あまり見ないテレビをつけると、なにやら『タイミング』よく『ニキビ啓発のCM』が放送されていました。
 これはまたとない『チャンス』と思い、とりあげることにしました。

『もしもブラマヨの吉田がもっと早く皮膚科へ行っていたら』というCMです。

 まず、http://www.shionogi.co.jp/nikibi-hifuka/をご覧下さい。(CMの動画等もあります。)  簡単にまとめると、

イ)お笑いの ブラマヨ吉田さんは、ニキビがひどく、跡がくっきりと残ってしまいました。 

ロ)皮膚科で早めの治療を受けていれば、ニキビ跡もなくひょっとしたらトレンディー俳優の道を歩んでいたかもしれません。

ハ)CMの最後には、吉田さんのはわざと右頬に1つの赤ニキビをつけて登場。ニキビ1つでも馬鹿にしないで皮膚科を受診して下さい!!

という内容です。
 これは、以前紹介したこともある『ディフェリンゲル』の宣伝です。ストーリー性があり、万人にわかってもらえるなかなか優れたCMだと思います。

 前回のコラム(#)でも紹介した通り、『ニキビ治療』は『タイミング』も重要です。初期のうちに早く適切な治療を皮膚科で開始すると、『ニキビ』はぐっと早く『改善』します。

(#)前回のコラムの内容を以下で示します

 私も、ニキビ治療受診のタイミングは遅いと感じます。当科の場合、初診で『ニキビ』で受診される患者さんは、「赤いニキビがひどくなったら」が半数、「ニキビ痕が目立ったら」が半数といった感じです。

 反対に、他のアトピー性皮膚炎やイボなどの皮膚疾患で通院していて「ついでにニキビ(笑)も診て下さい」といわれる患者さんは、軽症でしかも、すぐ改善する場合がほとんどです。

 皮膚科医全体で、もっと啓発するべき問題なのかもしれません。

 前回も紹介した、ニキビ治療に熱心に取り組み、数多くの患者さんを診察されている、虎の門病院皮膚科部長林伸和先生の言葉を再掲させていただきます。

「ニキビは『青春のシンボル』と言われますが、医学的には『尋常性ざ瘡』という慢性の皮膚疾患です。顔のニキビは、周囲が考える以上に患者本人が受ける精神的影響が大きいため、母親(保護者)の正しい理解と子どもへの皮膚科受診の後押しが必要です。
 また、ニキビ痕を残さないためにも、ニキビ1個からでも早めに治療することが大切です」

 まさしくその通りです。特に今回のCMは、最後の部分の『ニキビ1個』が特に重要ですね。林伸和先生のアドバイスがあったのかもしれません。

 時々、思い出す言葉があります。

『先に転んだものが勝つ』

 これは、何かの本に載っていたものだと記憶していますが、私が密かに『座右の銘』にしている言葉です。
 『先に失敗して克服しておいた方が、後々大きな失敗をしなくて済む』という意味です。
 なかなかこれを実行することは難しいです。でも、とっても大切な言葉です。

 『ニキビはできはじめに皮膚科で治療したものが勝つ』

 ニキビでお悩みの方へ、私からのとっても手前味噌ですが、真剣なメッセージです。

 [今回のポイント]は以下の通りです。

 

【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その95」

『ニキビ啓発のCMを見て考えたこと
 ~皮膚科受診は最良の選択肢!
   「ニキビはできはじめに皮膚科で治療したものが勝つ」~』

 
  • •今回は、「もしもブラマヨの吉田がもっと早く皮膚科へ行っていたら」という『ニキビ啓発のCM』について考えてみました。
  •  
  • •イ)お笑いのブラマヨ吉田さんは、ニキビがひどく跡がくっきりと残ってしまいました。
    ロ)皮膚科で早めの治療を受けていれば、ニキビ跡もなくひょっとしたらトレンディー俳優になっていたかも。
    ハ)CMの最後には、吉田さんのはわざと右頬に1つの赤ニキビをつけて登場。
    ニキビ1つでも馬鹿にしないで皮膚科を受診して下さい!!という内容です。
  •  
  • •『ニキビ治療』は『タイミング』も重要です。初期のうちに早く適切な治療を皮膚科で開始すると、『ニキビ』はぐっと早く『改善』します。
  •  
  • •『ニキビはできはじめに皮膚科で治療したものが勝つ』これはニキビでお悩みの方へ、私からのとっても手前味噌ですが、真剣なメッセージです。
   

 ニキビ治療には『タイミング』があります。早めの治療開始が、ニキビ改善をもたらします。人生も大きく変わる可能性があります。

 ニキビ患者さんで、とってもきれいな女性は多いです。このニキビやニキビ跡がなければトレンディー女優も夢ではないと思える方もいらっしゃいます。  また、ニキビを気にする余り、性格が暗くなったり、頑固な部分が目立つようになっている患者さんも実は多いと思っています。

 『ニキビ改善の度合いは人生さえも変える可能性がある』と私は本気で考えています。

 それから、『Boston』 『Don’tLookBack』 そして 『タイミング』には、更なる別のstage(笑)が開けてくる展開となってきました。いつかお話させていただければと考えています。

 次回は、『ニキビ』と『ストレス』について考えます。

 それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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