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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2023年6月20日配信)

第226回 『「 腸 活 」で「ニキビ改善」~(56)腸内フローラを健やかに保って「 ニキビ改善 」(9)~「酪酸菌」が最重要です!! 深掘り その6 』

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

 

こんにちは。
とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

5月13日の土曜日。
院内に1匹の『ハエ』を発見しました。

十勝地方は4月から5月初旬は気温が高めでした。
しかし、連休明け頃から気温が低下傾向となり
『暖房』(!!)を入れる機会が増えました。

『 高めの気温で早めに成長した「ハエ」 』も自身の生存を懸けて、
気温が高い院内への侵入をはかったのでしょう。

『ハエ』の院内侵入は
第88回のコラム(2011年12月20日配信):10月下旬の侵入
第100回のコラム(2013年2月20日配信):11月下旬の侵入
で取り上げました。

『ハエ』の院内侵入は、
気温が低下する『秋から初冬』の出来事です。

『「ハエ」が大量発生する「夏」は稀にある程度』なのです。

『春のハエ侵入』は『平成9年の開業以来初めての経験』です。

沖縄の『天気オタク』のような方は、
今年は涼しいというより寒いと伝えてきていました。

ちょっと気掛かりな報道もありました。

ロシア・カムチャッカ半島のシベルチ火山が4月、
過去60年で最大の噴火とそれに続く数回の噴火を起こし、
上空の二酸化硫黄が拡大。
北半球に寒冷化や農作被害の可能性があるというものです。

火山灰は海抜 15.8キロメートル(!!)に達し、
現在では大量の噴煙が偏西風とジェット気流に乗っていると推測され、
「すでに北海道あたりの上空には、二酸化硫黄が広がっている」
と考えている方もいます。

噴火と冷害で今も強烈に思い出されるのが、
1993年(平成5年)の『平成の米騒動』です。

この『米騒動』の原因は、
夏の極端な晴天の少なさと冷夏による歴史的なコメ不足でした。

その原因は、公式には、

イ)1991年6月のフィリピン・ピナツボ火山の噴火が原因と推測されています。同時に、

ロ)1993年の夏は強いエルニーニョだったことも影響しているとされます。
( イ)と ロ)の間には、2年のタイムラグがあります。)

5月12日に、
気象庁は「夏までに」エルニーニョが発生する確率を80%
と発表しました。

この夏 ( あ る い は「来 年』)は、
噴火の影響とエルニーニョという、
両方の影響が重なる夏になるかもしれません。

私は『想像力』を働かせて準備した方が良いと思っています。
『想像力』は大切です。

『「想像力」は知識よりも重要である。
  知識に限界がある為に、
 「想像力」が世界をとりまき、
  発展を刺激しつづけ、
  進歩に息を吹き込みつづけているのだから。 』

『アインシュタイン』の名言です。

『ニキビ改善』は一日、二日では難しいです。

改善には『想像力』を働かせることが必要です。

一生懸命『ニキビ治療』に取り組んでいても
一進一退で結果が出ない時があります。
次々問題が発生してつらい時もあります。

私の仕事は
『ニキビに悩む世界』にやむを得ずお住まいの読者が
『ニキビ無しの世界』にお住まいになれるように
橋渡しする役目。
『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、

『 33年の皮膚科外来診療で得られた経験をもとに
  規則正しい生活、精神の安定、お肌の保湿など
 「1日1日を大切に生きる」そして「ニキビ改善」につながる
  重要な「情報」を「想像力」を働かせつつ「継続」して提供。
 「ニキビ無しの別世界」につながる「準備」期間のための定期便 』

になれば幸いです。
ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、 ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を33年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

(バックナンバーは
 http://www.tokachi-derma.com/content/column をご覧下さい。)

第165回からは、
医師の『小林弘幸先生』の本
『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(KKベストセラーズ)
の最終章にある『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
『 腸を整える 』という項目を発展させ、
『 腸 活 』について独自に掘り下げ、
『ニキビ改善』につなげる方法を考えています。

『 腸 活 』とは、腸内にいる細菌の『善玉菌』を強化し、
正常な腸内環境を保って健康な体を手にいれることです。

『 腸 活 』が上手く行くと、
便秘がちな女性や下痢気味の男性の『ニキビ』患者さんの
『ニキビ改善』につながります。

前回は、
『 腸内フローラ 』を健やかに保って『 ニキビ改善 』をはかる方法
の8回目。『酪酸』について深掘りして考える5回目でした。
大腸に「酪酸菌」が増えると「NK活性が上昇」。
『 NK活性の上昇 』は『ニキビ改善』につながる
ことについて解説させていただきました。

今回は、
『 腸内フローラ 』を健やかに保って『 ニキビ改善 』をはかる方法の9回目。
『酪酸』について深掘りして考える6回目です。

今回からは『 フラクトオリゴ糖 』について考えます。

最近、偶然ですが『酪酸』について
YouTubeの動画を見る機会がありました。

『東大の微生物博士が教える コロナに殺されないたった1つの方法』
(東京大学名誉教授 小柳津広志 著)

についての動画です。

『 フラクトオリゴ糖 』を摂ることで、
『酪酸菌』が腸内で増え免疫力が上がるという内容です。

私は『酪酸菌』を摂る方法で、
『酪酸』の効果を実感できるか自身で試験してみました。

『酪酸菌』関連の医薬品というと『ミヤBM』(ミヤリサン製薬)。
亡くなった胃腸が弱い祖母が愛飲していたのが『ミヤリサン』
でしたから安心感もありました。

幼稚園から小学低学年の頃、
一時、私も飲んでいた(驚き!)こともありました。
(甘味のあるおいしい薬だったことを覚えています。)

正式な用量 1日3~6錠を3回に分割投与するとありました。

試しに1日1錠だけ内服してみました。

数日経って気がついたこと。

トイレに行く回数が減りました。

下痢もあまりしなくなりました。

体調も問題ありません。

消化器系でこんなに効果を感じる医薬品はこれまでありませんでした。

乳酸菌その他も、試していましたが効果は感じられませんでした。

『 酪酸菌 = 最強 』ということで、

『 「 酪酸菌 」 について深く考えていくことが非常に重要 』
という結論に至り、深掘りを行なっています。

今回からは、

小柳津先生の著書の本丸『 フラクトオリゴ糖 』について考えます。

先生の著書をながめていていつも気になっていたのが

『 自然治癒力が高いか調べてみよう  (「あなたはコロナで生き残れるか!」判定シート)』の部分です。

『 「あなたはコロナで生き残れるか!」判定シート 』

イ)風邪の程度
3点:1年に数回風邪をひく
2点:数年に1回程度風邪をひく
0点:風邪は何十年もひいていない

ロ)便の質
3点:便は柔らかめで下痢することもある
2点:便はバナナのような固さで稀に下痢をする
0点:便は固くてほとんど下痢をしない

ハ)便の臭い
3点:便はいつもいやな臭いである
2点:便は臭いがいやな臭いではない
0点:便は少しバターのような酪農臭がする

ニ)睡眠の質
3点:いつも眠りが浅く朝は疲労感がある
2点:眠りは浅いが朝は疲労感がない
0点:いつも熟睡できる

ホ)傷などの治り方
3点:傷ができるといつまでも治らない
2点:傷の治りは普通だと思う
0点:傷は1~2日で完治する

へ)虫刺され
3点:よく蚊にさされいつまでも痒みが続く
2点:よく蚊にさされるが痒みはすぐ消える
0点:蚊にさされたことがほとんどない

ト)肌の状態
3点:肌はがさがさで水洗いで荒れる
2点:肌はがさがさではないが水洗いで荒れる
0点:肌はつるつるで水洗いで全く荒れない

チ)冷え症
3点:自分は冷え症だと思う
2点:冷え症だとは思わないが冬は手足が冷える
0点:全く冷え症だと感ずることはない

イ)~ チ)の8項目をチェックして点数を合計してみてください。

『 判 定 』

合計点

0~2点:
大腸の酪酸菌が非常に多く、新型コロナの症状はでない

3~12点: 大腸の酪酸菌は標準的で、新型コロナの症状はでるかもしれない

13~24点: 大腸の酪酸菌は少ないので、新型コロナに感染すると重症化する可能性がある

私も恐る恐るチャレンジしてみました。

詳細は省きます(苦笑)が、11点でした。

『 大腸の酪酸菌は標準的で、新型コロナの症状はでるかもしれない 』という判定をいただきました。

ここ3年で風邪(コロナ陰性)は1度ひきましたが、
おかげさまで新型コロナには感染しませんでした。

『 皆さんの中には2点以下の人はまったくいないと思います。
  おそらく、ほとんどの方は16点以上でしょう。
  ほとんどの方の腸内フローラは非常に悪く、
  本来持っている免疫力を持っていないのです。』

と小柳津先生は手厳しいです。

『 ところが、カフェ500(先生のお客様)のお客さんで
  酪酸菌を増やす食物繊維をたくさん摂っている方は、全員0点になります。

  酪酸菌が多いと、蚊に刺されても腫れないので、蚊にさされたという記憶はないのです。
  皆さんは信じられないかもしれませんが、本当に蚊にさされても腫れないのです。
  もちろん、私も0点です。』

と小柳津先生はさらに強調します。
私は『 はあ~ 』とため息をつくしかありません。
うすうす気づいてはいましたが、
私の免疫力は人並みより多少いい程度なのでした。

『 何とか免疫力を強化して、0~2点に少しでも近づきたい 』と私は考えました。

そこでいろいろ策を巡らせ、対策を実行することにしました。

その詳細は次回以降でお話しさせていただきます。
今回の『酪酸菌』の6回目の深掘りはここまでです。

便秘などの『腸内環境』の異常でお悩みの『ニキビ』患者さんは多いです。

『 腸内フローラの健康を維持するためには、
外部から乳酸菌やビフィズス菌など生体にとって有用な菌を摂取することも重要。

しかし、それ以上に

大腸内の腸内フローラに
未消化多糖類である食物繊維やオリゴ糖など重要な栄養分を供給して 嫌気発酵を行わせ

大腸粘膜上皮細胞の第一番目のエネルギー源である
「 酪酸 」を合成させる

ことが腸の機能を保つ上で最も重要である。 

「 新型コロナの重症化 」、「 花粉症 」、「 うつ病 」は、
免疫系が起こす「 炎 症 」による病気。

「 ニキビ 」もその一つと考えられます。

免疫の暴走を抑える「 Tレグ細胞 」は
「酪酸菌」により増加し
「 炎 症 」を抑えて病気の改善につながります。
大腸に「酪酸菌」が増えると「NK活性が上昇」します。
『 NK活性の上昇 』は『ニキビ改善』につながります。
このことをよく理解した上で
腸内環境を整えましょう。

私の経験でも「酪酸菌」の摂取により
腸内環境が大幅に改善する結果が得られました。

私が摂取している「酪酸菌」の「宮入菌」は
「芽胞」の形で大腸まで届く優れもの。
便の形もよくなります。
東京大学名誉教授 小柳津広志 先生は 著書の中で、
「食物繊維をたくさんとって、大腸の酪酸菌を増やす食生活」
が大切と語られています。

1)毎日、ゴボウ、タマネギ、ニンニク、ネギを食べる。
2)ネットやドラッグストアでも購入できる「ミヤリサン」を内服する。

今日からでもできる大切な方法です。

また、小柳津先生が提唱する
自然治癒力判定テストは有力な免疫の強さの判定方法です。
健康な生活が可能となり「ニキビ改善」につながります。    』

『ニキビ改善』はもちろん、
健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

[今回のポイント]は以下の通りです。

【今回の4決め!落ち穂拾い】
『     「 腸 活 」で「ニキビ改善」
~(56)腸内フローラを健やかに保って
「 ニキビ改善 」(9)~ 
「酪酸菌」が最重要です!! 深掘り その6 』

  • ・ 医師の『小林弘幸先生』の本
    『自律神経が整えば休まなくても絶好調』の最終章にある
    『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
    『腸を整える』という項目を発展させ、
    『 腸 活 』を独自に掘り下げています。
  • ・今回からは、
    小柳津先生の著書の本丸『 フラクトオリゴ糖 』
    について考えます。
  • ・先生の著書で気になっていたのが
    『 自然治癒力が高いか調べてみよう
    (「あなたはコロナで生き残れるか!」判定シート)』
    です。
  • ・8項目をチェックして点数を合計。
    以下の3つのどれかに『判定』されます。
    0~2点  :大腸の酪酸菌が非常に多く、
    新型コロナの症状はでない

    3~12点 :大腸の酪酸菌は標準的で、
    新型コロナの症状はでるかもしれない

    13~24点:大腸の酪酸菌は少ないので、
    新型コロナに感染すると重症化する可能性がある
  • ・恐る恐るチャレンジしてみた所、私は11点。
    免疫力は人並みより多少良い程度。
  • ・イ)2点以下の人はまったくいない
    ロ)ほとんどの方は16点以上
    ハ)先生のお客さんで酪酸菌を増やす
    食物繊維をたくさん摂っている方は、
    全員0点。もちろん、小柳津先生も0点。
  • ・『 何とか免疫力を強化して、0~2点に少しでも近づきたい 』
    と私は考えました。
  • ・そこでいろいろ策を巡らせ、対策を実行することにしました。
    その詳細は次回以降でお話しさせていただきます。
  • ・『      腸内フローラの健康を維持するためには、
    外部から乳酸菌やビフィズス菌など生体にとって有用な菌を摂取する
    ことも重要。
    しかし、それ以上に

    大腸内の腸内フローラに
    未消化多糖類である食物繊維やオリゴ糖など重要な栄養分を供給して
    嫌気発酵を行わせ

    大腸粘膜上皮細胞の第一番目のエネルギー源である
    「 酪酸 」を合成させる

    ことが腸の機能を保つ上で最も重要である。

    「 新型コロナの重症化 」、「 花粉症 」、「 うつ病 」は、
    免疫系が起こす「 炎 症 」による病気。

    「 ニキビ 」もその一つと考えられます。

    免疫の暴走を抑える「 Tレグ細胞 」は
    「酪酸菌」により増加し
    「 炎 症 」を抑えて病気の改善につながります。
    大腸に「酪酸菌」が増えると「NK活性が上昇」します。
    『 NK活性の上昇 』は『ニキビ改善』につながります。
    このことをよく理解した上で
    腸内環境を整えましょう。

    私の経験でも「酪酸菌」の摂取により
    腸内環境が大幅に改善する結果が得られました。

    私が摂取している「酪酸菌」の「宮入菌」は
    「芽胞」の形で大腸まで届く優れもの。
    便の形もよくなります。
    東京大学名誉教授 小柳津広志 先生は 著書の中で、
    「食物繊維をたくさんとって、大腸の酪酸菌を増やす食生活」
    が大切と語られています。
    1)毎日、ゴボウ、タマネギ、ニンニク、ネギを食べる。
    2)ネットやドラッグストアでも購入できる「ミヤリサン」を内服する。

    今日からでもできる大切な方法です。

    また、小柳津先生が提唱する
    自然治癒力判定テストは有力な免疫の強さの判定方法です。
    健康な生活が可能となり「ニキビ改善」につながります。    』
  • ・『ニキビ改善』はもちろん、
     健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「 落ち穂 その208 」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

これを書いている6月4日現在。
十勝地方は、例年より高めの気温で推移しています。

ただし、1日の気温差が大きいです。
20℃(汗)を超える日もあり驚いています。

朝に軽く暖房を入れ、昼には冷房を入れることもたびたびありました。

冷夏、米不足はこわいです。

1993年の日本のコメ不足は、タイ米を輸入することで
事態を収拾しましたが、今はまったく状況が異なります。

米の禁輸国も多いですし、
代替品の小麦なども供給には不安があります。

当時、札幌で暮らしていた私は、
かなりタイ米のお世話になりました。
和食党の私にとっては辛い経験でした。
『 死にとうない 』
とは、当時としては87歳という超高齢で亡くなった
一休(1394~1481)禅師の最後のお言葉です。

世界は大きく動いています。
気をつけましょう。
次回も『腸活』特に『酪酸菌』について考えます。
それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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