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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2009年7月22日配信)

第59回 『年齢不詳化プロジェクト~実在モデルは目標達成の近道』

 こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

 楽しみにしているテレビ番組があります。『百歳バンザイ!』という番組です。全国の百歳を越える元気なお年寄りの実生活を紹介する番組です。( http://www.nhk.or.jp/100banzai/

 今回、大変驚いたのが、札幌市に住む力石二三男(りきいしふみお)さん、101歳です。
http://www.nhk.or.jp/100banzai/file/2009/0606/index.html をご覧下さい)

 元大工の力石さんは、引退後の趣味として、20年以上前から木工細工を作り続けています。『足が丈夫でありますように』という願いが込められた、小さな木彫りの『下駄のお守り』を、たくさんの人に贈っています。
 毎週2回、一人でバスと地下鉄を乗り継いで、老人ホームの木彫りサークルに通い、旋盤を器用に操る姿は、ただ者ではありません。
 また、20年以上も日本舞踊を続け、今年の4月には、札幌市内の大きなホールで行われた発表会に出演されています。

 私も、百歳の患者さんを稀に診察することがあります。でも、既に自立歩行することは難しい方が多く、車イスの方が多いです。しかもほとんど女性です。
 力石さんの場合は、一人でバスや地下鉄に乗るところが素晴らしいです。男性であるところもすごいです。画面から、中高年のおばさま方にモテモテな様子が伝わってきます。

 私も講演会などの際には、札幌の地下鉄を利用しますが、58年後に一人であの階段を上ったり、駅を間違えないで降りることができるか?となれば?????です。
 現在43歳の私にとって、百歳は遥か彼方の年齢です。長生きが人生の目的ではないと思っていますが、細く長く生きて、これから起きる様々な出来事の生き証人になりたいと思っています。

 とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。

 そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)

今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

 これは私が皮膚科診療を19年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

 ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。

 第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

 

第47回のコラムで、私は『年齢不詳化プロジェクト』を提唱しました。今回は、9.10.を追加した、2009年7月版を考えてみました。

『年齢不詳化プロジェクト』(09.07 版)

1.今日も1日生きてみましょう。1mm進んだら良しとしましょう。
2.少し早めに寝て、少し早く起きてみましょう。
3.健康でいられることに感謝しましょう。小さなニキビはアクセント。朝晩はお肌にもありがとうの一言を。
4.少し新しいことにチャレンジしてみましょう。気持ちが若く保てます。
5.質素は素敵です。時にはちょっと贅沢も楽しいですね。
6.そうじは大切です。雑誌や新聞はいつもの場所に。気持ちもすっきり仕事もはかどります。
7.普通の食材で十分です。食事は工夫次第でおいしくいただけます。
8.ストレスは人を成長させてくれます。時々、高い所に立ってみましょう。人生結構いいもんです
。 9.外出時には紫外線対策を。小さな気配りでお肌を若く保てます。
10.自分の理想とする、実在のモデルを見つけましょう。目標達成の近道です。

 これは、単なるアンチエイジングの計画ではありませんし、お金をかけて無理して行うものではありません。もちろん、会員組織ではありませんし、会費もありません。

 何となくこの考えはいいなと思って、その一つでも良いから受け入れていただければ良いと思っています。

 時代に大きな変化が現れている今、これらの言葉が、ニキビの改善ばかりではなく、健康で前向きに生きていくためのヒントとなり、結果として、年を重ねても『いや~若いね!!』と相手に感じてもらえるようになれば最高だと考えます。

 9.は、第56回と第57回のコラムで述べました。以下の『紫外線防御の4決め!』をマスターできれば、年を重ねても素肌美人は確実です。素肌美人に、ニキビは近寄りません。素肌美人を目指しましょう。

『紫外線防御の4決め!』
1)紫外線にあたるのは最小限にとどめることに決めました!
2)服装などを工夫し、紫外線防御に取り組むことに決めました!
3)日焼け止めをこまめに塗り直すことに決めました!
4)ビタミンCの外用/摂取で「紫外線に強い肌」を作ることに決めました!

 それから、最近良く耳にするのがのが、『Slip! Slop! Slap!』です。
 これは、オーストラリアで使われている紫外線防止の合言葉です。オーストラリアや、ニュージーランドなど赤道近くの国は、紫外線の影響で皮膚がん発生率が大変高く、幼い頃から紫外線教育が行われています。

 「Slip! Slop! Slap!」の意味は
・SLIP ON A SHIRT!(長袖のシャツを着よう!)
・SLOP ON SUNSCREEN! (日焼け止めクリームを塗ろう!)
・SLAP ON HAT!(つばの広い帽子をかぶろう!)
です。実用的な合言葉で、参考になりますね。

 10.のモデルを見つけるのは大切ですね。以前は、森光子さんをこのプロジェクトのモデルと考えていましたが、私にとってぴったりと思ったのが、冒頭で取り上げた、札幌市の力石二三男(りきいしふみお)さん、101歳なのです。

 力石さんは同じ男性で、北海道在住、百歳を迎えても一人で公共交通機関に乗って生活し、新しいことにチャレンジしつつ、人に感謝されるなど、まさに理想型と言えます。こういう生き方は、本当に素晴らしいと思います。

 身近なひとでニキビに悩んでいた方が、いつの間にか改善していれば、その方は、ニキビ治療の良いモデルとなります。

 以前、第27、30、31回に渡って、『メンタルブロック』について書きました。  『メンタルブロック』とは思い込みによる、意識の壁のことです。内制止ともいいます。何かをはじめる際、そんなの無理だよ、といった思考が邪魔をして、自分を疑うようになる。その結果、何もしなくなってしまうというものです。

 実在するニキビ改善のモデルを見つけることは、この『メンタルブロック』を打破する良い方法だと思います。  患者さんの中には、ニキビに関する情報が過多で、却って、一歩が踏み出せない方も多いように思えます。

 『ニキビは改善するというイマジネーション(想像力)が欠如している』といっても良いと思います。

 『ニキビが最近良くなった知人』を探してみましょう。周りに一人や二人は必ずいるはずです。友人に限らず、芸能人だってかまいません。  見つけたら、ちょっと勇気を出して聞いてみましょう。(芸能人だったら、ブログをのぞいてみる方法がいいですね。)

 『○○さん、ニキビが良くなったね。私も、良くなりたいの。何か秘訣があるんだったら教えて。お礼においしいランチおごるから』と聞いてみるのは良い方法です。
 おいしいご飯をいただきながら、真剣に節度を持って尋ねると、心を開いて、きっと本当のことを教えてくれるはずです。
 また、改善にいたるまでの他では聞けない苦労話が聞けて、大きな収穫が得られることもあるでしょう。

 そして、『○○さんにできて、私にできないはずはない!私も必ず改善する!』という気持ちになればしめたもの。ニキビ改善の女神はあなたに微笑みかけてくれることでしょう。

 今回のポイントは以下の通りです。

【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その43」

『年齢不詳化プロジェクト』
~実在モデルは目標達成の近道~

『年齢不詳化プロジェクト』(09.07 版)

 
  • •以下の2つを追加してみました。
    9. 外出時には紫外線対策を。小さな気配りでお肌を若く保てます。
    10.自分の理想とする、実在のモデルを見つけましょう。目標達成の近道です。
  •  
  • •オーストラリアで使われている紫外線防止の合言葉、「Slip! Slop! Slap!」は参考になります。
  • ・SLIP ON A SHIRT!(長袖のシャツを着よう!)
  • ・SLOP ON SUNSCREEN!(日焼け止めクリームを塗ろう!)
  • ・SLAP ON HAT!(つばの広い帽子をかぶろう!)
  •  
  • •『ニキビが最近良くなった知人』を探してみましょう。
  •   
  • •ちょっと勇気を出して改善の秘訣を聞いてみましょう。
  •  
  • • 『○○さんにできて、私にできないはずはない!私も必ず改善する!』という気持ちになればしめたもの。
  •  
  • •実在モデルの発見はニキビ改善という目標達成の近道です。
   

 最新号の週刊文春を読んでみると、ちょっとオジサマ向けの記事ですが、『中高年のためのアンチエイジング最前線 年齢不詳な男になる』という記事があり、びっくりしました。
 今回のコラムと見事にシンクロ?しています。

 私の『年齢不詳化プロジェクト』は、生活のバランスがうまくとれるとニキビが改善するという、自分自身の診療経験から生まれてきたものです。
 これからも身近な指標として、折に触れて更新していきたいと思います。

 次回は『アダパレン(ディフェリンゲル)』について、もう一度考えてみたいと思います。

 

それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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